Excelを活用したシステムについて思うところ(2)

業務担当者は全部Excelで操作できるようにして欲しい

業務担当者の仕事は、ほとんどがExcelを使って作業している。
Excelは彼らの業務の窓口になっている。
業務担当者は業務システムの出力データをExcelで出力して欲しいと言う。
更に業務で作成したExcelファイルを入力して欲しいと主張する。
そしてシステムの操作もExcelから出来るようにして欲しいと主張する。
全部に応じたことがある。
Excelしか表示されないシステムになった。
しかしExcelだけでグリッド(表)もグラフも表示できるし、多数の項目の入力作業もExcelの方がユーザーには使い慣れているので楽なのだ。
特にWebシステムなんかよりExcelの方がユーザーに取っては生産性が高く、使いやすいのだ。
情技師の特にプログラマーの常識ではWebシステムが一番生産性が高く、安く作れて運用コストも安い。
Webはフロントエンドのサポートがほとんど必要ないので運用がやりやすい。
クライアントモジュールを配布する必要が無いので配布の仕組みを作る必要が無い。
など非常に作りやすい側面がある。
しかしユーザーにとってはWebによる事務作業は必ずしも生産性の高い作業ではない。
結局の所、多くの業務系ユーザーにとってはExcelのUIで全部操作できるのが一番良いのではないか。
また、フロントエンドをわざわざ一から作るより、Excelで全部代用した方が実は作る方も楽なのではないか?
実は業務システム開発は、わざわざUIを新規設計開発するよりExcelのUIだけで完結してしまった方が、ユーザーにとっても情技師にとっても、幸福なのではないだろうか?
もちろんExcelのUIだけでは出来ない事は多いが、出来ない事は断って、出来る機能だけで要件定義を纏めて、簡単に安く作った方がお互いに良いのではないかと思うのだ。

高機能化するExcel

最新のExcel2019についてのツイートがバズっていた。
最新のExcelがMicrosoftから発表されたけど進化し過ぎてて吐き気してきた
・紙のデータでも写真を取ると、Excelがデータを入力してくれる
・Sort関数やUnique関数で、自動並べ替えや重複削除してくれる
・VLOOKUPやMATCHが高速化し100万レコードを数秒で処理する
今までのExcelは何やったんや!マジ泣 pic.twitter.com/tuwm1x4ZFF

— Excelラボとみ君 (@Excel_labotomi) 2018年9月24日

100万件のデータをVLOOKUPにより数秒で処理するそうだ。
こうなるとExcelを使用したシステムの作り方も変わってくると思う。
多数のデータを画面で閲覧したりその一部を編集したりするシステムは、Excelに一括で読み込ませた方が良いかも知れない。
Excel側で大量のデータを制御出来るので100万件程度なら全部ダウンロードした方が良いかもしれない。
フィルタリングのような処理はExcelに任せて単純に作るべきかも知れない。
グラフも画像も処理できるのだから。

続く

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