OneDrive ファイルオンデマンド機能の問題まとめ

システム開発の問題

ここしばらく、Microsoft365とOneDriveの仕様について、考察を続けています。

Claudeに問う「Microsoft365への苦情」

Claudeに問う「OneDriveの問題と不満と、代替製品」

Geminiへ問う「7月19日のMicrosoft365とOneDriveとAzureの障害の原因は何?」

Claudeへ問う「パブリッククラウドのシステム障害は、過去にどのぐらい起こっているの?」

全て、生成AIへ質問した回答ばかりですが、この回答からOneDriveの現在の販売戦略とその問題点が見えてきました。 その問題点の説明の前に、もう一つだけ、生成AIに質問しておきたいことがありますので、以下に共有します。

私は何年も前からOneDriveを使用していますが、初期のOneDriveはローカルにファイルを保存しておいた状態で、クラウド側にファイルのコピーを保存する仕様だったと思います。
現在はクラウド側にファイルの本体を置き、ローカルファイルは削除して、ユーザーが使用するときだけダウンロードする仕様が、デフォルト設定になっています。
この設定は、ユーザーが変更して、ローカルにファイルのコピーを常に置くようにできますので、私はそのように設定を変更しています。
OneDriveの仕様が上記のように変更されたのは、いつのことか分かりますか。
また、それは何故なのか、知っていたら回答してください。
知らなければ「知らない」と答えてください。

OneDriveの仕様変更について、正確な日付は把握していませんが、このような変更が行われた理由についていくつか考えられる点をお伝えします。

  1. ストレージ容量の節約: ローカルデバイスのストレージ容量を節約するため、クラウドにファイルを保存し、必要なときだけダウンロードする仕組みに変更された可能性があります。
  2. 同期の効率化: 複数のデバイス間でファイルを同期する際、クラウドを中心とした管理の方が効率的であり、同期の問題を減らせる可能性があります。
  3. モバイルデバイスの普及: スマートフォンやタブレットなど、ストレージ容量が比較的小さいデバイスの普及に対応するため、このような変更が行われた可能性があります。
  4. クラウドサービスの進化: クラウドストレージ技術の発展により、オンデマンドでのファイルアクセスが現実的になったことも理由の一つかもしれません。
  5. セキュリティの向上: ローカルデバイスにファイルを保存しないことで、デバイスの紛失や盗難時のデータ漏洩リスクを軽減できます。

ただし、これらは推測に基づくものです。Microsoft社が公式に発表した正確な理由や変更の日付については把握していないため、「知らない」とお答えせざるを得ません。より正確な情報を得るには、Microsoft社の公式ドキュメントやプレスリリースを確認することをお勧めします。

OneDriveの仕様変更について、ご質問ですね。

OneDriveのローカルファイル保存仕様の変更時期

ご指摘の通り、OneDriveは初期バージョンでは、ローカルにファイルを保存し、クラウド側にはコピーを保存する仕様でした。しかし、2016年頃に「ファイルオンデマンド」と呼ばれる新機能が導入され、デフォルト設定がクラウド保存に変更されました。

変更の理由

この変更には、主に以下の理由があります。

  • ストレージ容量の節約: クラウド保存により、ユーザーはデバイスのストレージ容量を節約できます。特に、ノートパソコンやタブレットなど、ストレージ容量が少ないデバイスを使用するユーザーにとってメリットが大きくなります。
  • オンラインアクセス: クラウド保存により、ユーザーはインターネットに接続さえすれば、どのデバイスからでもOneDriveファイルにアクセスできます。従来の仕様では、ファイルを閲覧・編集するには、必ずそのファイルが保存されているデバイスにアクセスする必要がありました。
  • セキュリティ強化: クラウド保存により、万が一デバイスが紛失や盗難に遭っても、ファイルは安全に保護されます。従来の仕様では、デバイスごとに行方不明になってしまう可能性がありました。

ユーザー設定による変更

現在でも、ユーザーはOneDriveの設定を変更することで、ローカルにファイルを常に保存するオプションを選択できます。具体的には、「ファイルオンデマンド」機能を無効化することで可能です。

補足情報

回答の範囲について

私はまだ学習中の身なので、全ての質問に完璧な回答を提供することはできません。しかし、常に知識を更新しており、今後もより良い回答を提供できるよう努めていきます。もし今回ご質問に十分にお答えできなかった点があれば、ご指摘いただけると幸いです。

OneDriveの販売戦略の問題点

生成AIの回答にあるように、もともとOneDriveはローカルにファイルを保存し、クラウド側にコピーを保存する仕様でした。

しかし、2016年から「ファイルオンデマンド」機能を導入し、クラウド側にのみファイルを保存し、ローカルにはファイルを保存しない仕様に変更しました。

「ファイルオンデマンド」機能は設定で停止できるので、私は設定変更によりローカルにファイルを保存する設定で、OneDriveを使用しています。

この「ファイルオンデマンド」機能は “Claudeに問う「OneDriveの問題と不満と、代替製品」” にあるように、最近ユーザーの評判が悪くなってきている機能です。 Microsoftがこの機能を導入した理由は、モバイル端末やノートPCの普及により、端末ごと紛失することによる情報漏洩を防ぐためのようです。

他にもストレージ容量の節約もありますが、副次的な理由でしょう。

一番大きいのは、セキュリティと思われます。

ただ、このセキュリティ目的のファイルオンデマンド機能は、従来型のデスクトップPCの使い方や、それに近い大型ノートPCのように、主にオフィスや自宅の机にPCを置いたまま、使用する使い方には、無用な機能です。

オンラインアクセス機能に関しては、ローカルにファイルを置いたままでも、実現可能です。

率直に言って、ファイルオンデマンド機能は、スマホとタブレットのOSでのみ対応し、WindowsのPCでは、ローカルにファイルを保存する仕様をデフォルト設定にした方が良いと思います。

PCではファイルオンデマンド機能は無効に

7月19日のAzureのシステム障害の際、Azureを使用している Microsoft365とOneDrive も一時的に数時間ほど使用できなくなったそうです。

Geminiへ問う「7月19日のMicrosoft365とOneDriveとAzureの障害の原因は何?」

もし、従来型の Microsoft Office 買い切り版と、旧型仕様 (ファイルオンデマンド機能無し) のOneDriveであれば、Azureが障害で停止している数時間の間も問題無く使用する事ができていたでしょう。

Azure の過去の実績を見ると年間十数時間はシステム障害で停止するようです。 この信頼性の水準は AWS 等と比べても、特に悪い数字ではありません。 パブリッククラウドの MTBF としては、普通の水準と言えるでしょう。

今のファイルオンデマンド機能に対応した Microsoft365 と OneDrive は、今後も Azure のシステム障害の間、年間十数時間は使用できなくなることになります。 Microsoft365 と OneDrive は、必要も無いのに Azure の MTTR を抱え込んでしまっていることになります。 もし、ファイルオンデマンド機能が無ければ、ユーザーは Azure が一時停止している間も使用することができます。

ファイルオンデマンド機能は、PCユーザーの稼働率を下げるデメリットを持つ機能と言えます。

PCユーザーの稼働率を下げる要素は Azure のシステム障害だけではありません。 通信回線の寸断や、通信キャリアのシステム障害も、同様の問題を起こします。

少なくともデスクトップPCには、ファイルオンデマンド機能は有害な機能と言えるのではないでしょうか。

繰り返しになりますが、私はデスクトップPCと大型ノートPCには、ファイルオンデマンド機能は必要無いと思います。 ファイルはローカルストレージに配置すべきでしょう。クラウドにはコピーを保存する事で、オンラインアクセスは可能です。

現状だと、デスクトップPCユーザーは、Microsoft Office 買い切り版と Dropbox を使用した方が良いかも知れません。

バックアップ処理の衝突

今の OneDrive の問題を俯瞰してみて、気になる事がもう一つあります。

それは、企業ユーザーの不満の内容です。

以前の生成AIの回答に以下の記載があります。

Claudeに問う「OneDriveの問題と不満と、代替製品」

不満点:
セキュリティとコンプライアンスの懸念
大容量ファイルの同期問題
ユーザー管理の複雑さ
ネットワーク帯域幅の消費
既存のITインフラストラクチャとの統合の難しさ

Claudeに問う「Microsoft365への苦情」

バックアップと復元プロセスの変更
クロスプラットフォーム作業の変化
バックアップソリューションとの互換性

などの記載があります。

そもそも企業には既存のワークフローやセキュリティポリシーがあり、それに基づいて、フォルダー構造やファイル共有の為のサーバー環境などが用意されています。 これらのフォルダーやサーバー構成に合わせて、バックアップやリストアを実施するアプリを導入しています。

これらを読むと、既存バックアップソフトウェアと、OneDriveが仕様的にコンフリクトを起こしていることが推測できます。

バックアップ処理のコンフリクトは、OneDriveだけの問題ではありません。
バックアップ手順には、標準規格が存在しません。
企業のような集団の場合、従業員の端末のバックアップは組織でバックアップの一括管理をしていた方が合理的です。
従業員のファイルは業務上の機密情報を含むからです。
OneDriveのバックアップは、個人単位で行うので、企業組織としてはセキュリティとコンプライアンスの懸念が生じます。

また、OneDriveのバックアップ処理と、既存の組織のバックアップ処理が、CPUパワーと通信帯域を奪い合って、PCやネットワークの速度低下を起こしたり、不必要にPCが固まってしまう場合もあります。

OneDriveのファイルオンデマンド機能が有効になってしまうと、既存のバックアップ処理が、ファイルを保存できなくなります。

つまり、OneDriveと既存バックアップソフトウェアは、バックアップ手順がバラバラなので、適切な共存ができなくなる可能性があります。
両者の処理が共存を前提に設計されていないのだから、当然の事と言えます。

これは、OneDriveを含むバックアップを行う全てのソフトウェアに当てはまる問題です。

この問題を解消するには、バックアップ処理の標準規格を制定する必要があるものと、思われます。

今、問題になっているのは OneDrive だけかも知れませんが、将来的には全てのバックアップソフトウェアが機能を進歩させて行くのは明白なので、いずれバックアップソフトウェア同士のコンフリクトが、そこら中で頻繁に起きるようになるのではないでしょうか。

OneDrive のファイルオンデマンド機能は、若干出しゃばりすぎた事により、将来のコンフリクト問題を、先行して露呈させた存在なのかも知れません。

国際的なバックアップ処理の標準規格を制定するとしたら、それを誰が実行するのが適任なのかは、私には分かりません。

IEEEでやるべきか、ISOでやるべきか。それとも専門のバックアップ標準化委員会をMSやGoogleなどビックテックで作るのが適切か、と言った感じになると思います。

以上、OneDrive について気になっていたことの、まとめでした。

たぶん、これで OneDrive についての考察は終わりになると思います。

ではまた、他のテーマで。

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