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日本の教育学習支援業界：構造変革期における経営環境の総合分析

序文：変革の岐路に立つ日本の教育学習支援業界

本レポートは、日本の教育学習支援業界が直面する歴史的な転換点を分析する。長きにわたるデフレ経済からの脱却に伴うコスト上昇圧力、産業構造全体を揺るがす深刻な人手不足、そして少子高齢化という不可逆的な人口動態の変化。これら「三重苦」とも言える外部環境の激変は、業界の伝統的なビジネスモデル、競争環境、そして企業の存続そのものを根底から揺さぶっている。

本稿では、最新の市場データ、財務指標、M&A動向、および技術革新の事例を網羅的に分析し、業界が直面する課題の深層を解明する。同時に、これらの課題がもたらす事業再編のダイナミクスや、デジタル変革（DX）を通じた新たな成長機会を探り、今後の業界の針路を展望するための戦略的示唆を提供することを目的とする。

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第1章 市場環境の全体像：縮小と拡大が共存するパラドックス

日本の教育学習支援業界は、一見矛盾した状況にある。少子化による主要顧客層の減少という明確な逆風を受けながらも、市場全体としては横ばいから微増で推移している。この章では、このパラドックスを解き明かし、市場内部で進行する構造的な変化、すなわち縮小するセグメントと拡大するセグメントのダイナミズムを明らかにする。

1.1 市場規模の再定義とセグメント別動向

日本の教育市場を正確に理解するためには、その規模を二つの異なる視点から捉える必要がある。一つは学校教育などを含む広義の市場であり、その規模は約11.5兆円に達するとされる 1。もう一つは、本レポートが主対象とする、学習塾や予備校、eラーニングといった民間の教育サービスを中心とした市場であり、こちらの規模は約2.8兆円前後で推移している 2。

後者の民間教育サービス市場は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックを経てもなお、コロナ禍前の2018年度（約2.77兆円）と比較して2021年度には約2.84兆円へと微増しており、市場全体が単純に縮小しているわけではないことがわかる 2。

しかし、市場の内部では成長セグメントと縮小セグメントの明暗が鮮明に分かれている。市場で最大の構成比を占める「学習塾・予備校市場」は、事業者間の業績の好不調を背景に停滞傾向が見られる 3。一方で、「企業向け研修サービス市場」は市場全体の底上げに寄与するほどの力強い拡大を見せている 3。また、コロナ禍で需要が急増した「eラーニング市場」も、成長率は鈍化しつつもBtoB（法人向け）市場を中心に堅調に推移している 3。この事実は、市場の重心が従来の子供向け（K-12）の補習教育から、社会人のリスキリングやデジタルを活用した学習へと構造的にシフトしていることを明確に示唆している。

1.2 少子化の直撃と「一人当たり教育費」の上昇

業界が直面する最も根本的な構造課題は、少子化による生徒数の絶対的減少である。主な学習塾の利用層である6歳から18歳の人口は、2019年から2024年の5年間で約5%減少した 9。この限られたパイを奪い合う構図は、事業者間の生徒獲得競争を熾烈なものにしている 9。

この強力な逆風にもかかわらず市場規模が底堅く推移している背景には、「子供一人当たりの教育投資額の増加」という対抗要因が存在する 10。参議院の調査によれば、子供一人当たりの年間教育費は1970年の2.4万円から2017年には37.1万円へと約16倍に増加しており、教育の質を重視する傾向が強まっている 11。さらに、両親に加えて双方の祖父母が孫の教育費を支援する、いわゆる「6ポケット」現象も、この支出増を後押ししている要因として指摘されている 10。

この結果、市場は「量」の減少を「質」への投資、すなわち単価の上昇で補うという構造に変化している。少子化は市場縮小の圧力であると同時に、より質の高い、高付加価値なサービスへの需要を喚起し、保護者が高単価を許容する土壌を育んでいる。業界の成長戦略は、もはや生徒数を追い求める「量」のビジネスから、一人当たりの顧客単価と付加価値を高める「質」のビジネスへと、構造的な転換を迫られているのである。

1.3 新たな需要層の開拓：社会人リスキリングと生涯学習

従来のK-12市場が成熟期に入る一方で、新たな需要層が市場の成長ドライバーとして台頭している。その筆頭が、社会人のリスキリング（学び直し）需要である。政府による支援策の推進や、人的資本経営への関心の高まりを背景に、企業・個人双方で新たなスキル習得への投資が活発化している 8。この潮流は、特にeラーニング市場のBtoBセグメントを力強く牽引しており、2024年度には前年度比7.8%増という高い成長が見込まれている 8。

さらに、高齢化の進展は、シニア層という新たなフロンティア市場を生み出している。定年後の自己啓発、資産運用や健康管理に関する講座、あるいは趣味を深めるための学習など、生涯学習コンテンツへのニーズが高まりつつある 11。

これらの動向は、教育学習支援業界のビジネスが、もはや子供の進学のためだけのものではなく、人生100年時代における個人のキャリア形成と自己実現を生涯にわたって支援するサービスへと進化する必要があることを示している。今後の成長戦略は、K-12から社会人、そしてシニアまで、顧客のライフステージ全体をカバーする多様なサービスポートフォリオを構築し、顧客生涯価値（LTV）を最大化する視点が不可欠となるだろう。

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第2章 財務状況の徹底分析：収益性の圧迫と二極化の現実

市場が構造転換期にある中、業界各社の財務状況は厳しさを増している。デフレ脱却に伴うコスト上昇は、元来低収益体質である業界の利益を直接的に圧迫し、事業者間の経営体力格差を拡大させている。本章では、収益性の変化、コスト構造の課題、そして増加する倒産件数の背景を分析し、業界内で進行する「二極化」の現実を明らかにする。

2.1 収益率の変化とコスト構造

教育業界は、他業界と比較して収益性が低いという構造的な特徴を持つ。一般的な営業利益率は3%から5%の範囲に留まっており、これは労働集約的なビジネスモデルに起因する高い人件費比率が主な要因である 15。

この低収益体質に、近年の経済環境の変化が追い打ちをかけている。デフレからの脱却に伴う物価上昇は、校舎の光熱費や教材費といった運営コストを直接的に押し上げている。さらに、深刻化する人手不足に対応するための賃上げ圧力も加わり、利益を確保することが一層困難になっている 16。教育サービスは価格転嫁が容易ではないため、これらのコストプッシュ圧力が収益性を直接的に侵食する構造となっている。

2.2 倒産・廃業の動向：過去最多水準での推移

厳しい収益環境は、経営体力の乏しい事業者の淘汰を加速させている。帝国データバンクの調査によると、学習塾の倒産件数はコロナ禍を経て急増し、過去最多水準で推移している 17。2025年の1月から9月までの倒産件数は37件に達し、同期間として過去最多を記録。このペースが続けば、通年では過去最多だった2024年の40件を大幅に更新する可能性が高いと見られている 9。

倒産の多くは、負債額1億円未満の小規模な事業者に集中している 9。特に、大手が進出し競争が激化している東京都（10件）や大阪府（7件）といった都市部の中小塾が苦境に立たされている状況が顕著である 9。

倒産の直接的な原因として最も多いのは「販売不振」、すなわち生徒獲得競争での敗北である 18。しかし、その根底には、経営者の高齢化に伴う「後継者不在」の問題 18 や、後述するデジタル化への対応の遅れという、より構造的な問題が存在する。コロナ禍以降、オンライン授業や学習アプリが台頭し、生徒獲得のためにはデジタル設備への投資が不可欠となった。しかし、その投資負担に耐えられない中小事業者が増加しているとの指摘もある 9。

この状況は、業界の二極化が単なる規模の大小ではなく、「デジタル変革（DX）への投資能力の差」によって決定づけられていることを示している。低収益体質がDX投資の原資を奪い、DXの遅れがさらなる競争力低下と収益悪化を招く。この「負のスパイラル」に陥った中小事業者が市場からの退出を余儀なくされており、これが業界再編を強力に促進する要因となっている。

表1 主要上場企業の財務指標比較

企業名	会計年度	売上高 (百万円)	営業利益 (百万円)	営業利益率	親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円)	ROE (%)
株式会社ベネッセホールディングス	2024年3月期 (第2四半期決算説明時点)	4,319億円 (2022/3期実績) $2$	20,230 $19$	4.7%	6,440 $19$	不明
株式会社学研ホールディングス	2024年9月期	164,312	6,013	3.7%	2,878	5.6%
	2025年9月期 (計画)	200,000 $20$	7,000 $20$	3.5%	3,500 $20$	6.6% $20$
株式会社ナガセ	2024年3月期	52,986 $21$	4,538 $21$	8.6% $21$	不明	不明
	2025年3月期 (通期)	55,255 $21$	4,864 $21$	8.8%	不明	不明
株式会社早稲田アカデミー	2024年3月期	32,867 $22$	2,889 $22$	8.8% $22$	2,132 $22$	15.9% $22$
	2025年3月期	35,069 $22$	3,549 $22$	10.1% $22$	2,338 $22$	15.9% $22$

注: ベネッセHDは2023年11月にMBOを発表し、上場廃止となったため 23、最新の比較可能な通期データが限定的である。学研HDの2024年9月期の実績値は、Yahoo!ファイナンスの公表データを基に記載。各社の数値は、参照資料の公表時期により異なる場合がある。

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第3章 業界再編のダイナミズム：M&Aによる生存競争と成長戦略

前章までで明らかになった厳しい経営環境は、業界再編の動きを活発化させている。M&Aは、もはや単なる事業承継の手段に留まらない。大手による寡占化の推進、異業種からの新規参入による競争環境の変化、そして事業ポートフォリオの変革を促す戦略的なツールとして、その重要性を増している。本章では、この業界再編のダイナミズムを具体的な事例と共に分析する。

3.1 大手による寡占化と事業領域の拡大

少子化による長期的な市場縮小が避けられない中、大手および中規模事業者は、市場が本格的に縮小する前に顧客基盤を固め、シェアを拡大することを目的としたM&Aを積極的に展開している 24。これにより、業界内での寡占化が進行している。

近年のM&Aの動向で注目すべきは、その目的が単なる同業の学習塾買収による規模拡大に留まらなくなっている点である。事業ポートフォリオを多角化し、新たな成長軸を確保しようとする戦略的な動きが顕著だ。象徴的な事例として、2024年9月に発表されたナガセによるフィットネスジム運営会社「ダンロップスポーツウェルネス」の子会社化が挙げられる 27。ナガセは以前にもスイミングスクールの「イトマン」をグループに加えており、今回のM&Aは「知育」だけでなく「体育」も包含する「心・知・体」の総合教育サービスへの展開を加速させる明確な意図を示している。これは、事業領域を拡大し、単一市場への依存リスクを分散させる狙いがある 26。

3.2 異業種からの参入

教育業界の安定した需要や新たな成長可能性に着目し、異業種から参入するプレイヤーも増加している。特に、eラーニング分野ではIT企業の参入が活発化しており、テクノロジーを武器に既存の教育モデルに変革をもたらそうとしている 24。

2024年には、不動産業界大手のヒューリックが、個別指導塾「TOMAS」を展開する株式会社リソー教育を最大約160億円で子会社化するという大型案件が発表された 28。この動きは、ヒューリックが安定した需要が見込まれる教育市場を新たな収益の柱と位置づけていることを示している。さらに、自社が保有する豊富な不動産アセットと教育サービスを組み合わせることで、例えば教育施設を併設した不動産開発など、新たな付加価値を創造するシナジー効果も期待される。

このような異業種からのM&Aは、教育業界の内部再編に留まらず、他産業との融合を促進している。これにより、「教育×IT」「教育×不動産」「教育×健康」といった新たなビジネスモデルが生まれ、業界の垣根は曖昧になりつつある。競争のルールも変化し、今後は単一の教育サービスだけでなく、複合的な価値を提供できる企業が競争優位を築く可能性が高い。

3.3 事業承継問題の解決策としてのM&A

経営者の高齢化と後継者不足は、特に地域に根差した中小規模の学習塾にとって深刻な経営課題となっている 18。これらの事業者が廃業を選択した場合、長年培ってきたブランドやノウハウ、雇用が失われるだけでなく、地域社会における貴重な教育インフラが失われることにも繋がる。

こうした状況において、M&Aは事業を存続させるための有効な選択肢として機能している 26。売り手にとっては、創業者利益を確保しつつ、従業員の雇用と生徒への教育サービスを継続できるというメリットがある。一方、買い手にとっても、既に確立されたブランド、顧客基盤、そして経験豊富な講師陣を一括で獲得できるため、新規出校に比べて低リスクで事業エリアを拡大できるという大きな利点がある 25。人材不足が深刻化する中、人的リソースを確保する手段としてもM&Aの重要性は高まっている 25。

表2 近年の主要なM&Aおよび事業再編事例

発表時期	買収・再編主体 (所属業界)	対象企業・事業 (所属業界)	取引概要	公表されている目的・狙い
2024年	ヒューリック (不動産)	リソー教育 (教育)	子会社化	教育業界への本格参入、新たな成長の柱の確保 28
2024年9月	ナガセ (教育)	ダンロップスポーツウェルネス (フィットネス)	子会社化	「心・知・体」の総合教育体制の整備 27
2025年8月	レアジョブ (教育)	東京インターナショナルスクールグループ (教育)	買収	英語教育ビジネスの強化 25
2025年9月	TAC (教育)	–	MBO (経営陣による買収)	上場廃止、非公開化による経営改革の推進 25
過去事例	ベネッセHD (教育)	東京個別指導学院 (教育)	連結子会社化	首都圏における予備校事業の強化 24
過去事例	ナガセ (教育)	四谷大塚 (教育)	買収	中学受験事業の強化 24

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第4章 人材問題への戦略的対応：確保、育成、定着への新たな挑戦

業界の持続可能性を脅かす最も深刻な課題、それが「人手不足」である。特に、教育サービスの質を直接左右する講師の確保は、企業の存続に関わる死活問題となっている。本章では、講師不足が教育の質や経営に与える具体的な影響を分析し、それに対応するための採用戦略の変革、待遇改善、そして働き方改革の動向を詳述する。

4.1 人手不足の深刻化とその影響

公教育の現場における教員不足は全国的な問題として深刻化しており、2023年度初めの時点で公立小中学校の約2割が必要な教員を配置できなかったという調査結果もある 31。この問題は民間教育業界にも波及し、学習塾においては講師の確保が経営上の大きな課題となっている 9。

講師不足は、単に人員が足りないという問題に留まらない。それは、教育サービスの質を低下させ、経営を圧迫する「負のスパイラル」を引き起こす。まず、既存の講師一人当たりの業務負担が増加し、授業準備や生徒対応以外の事務作業に追われ、長時間労働が慢性化する 31。過重な労働環境は心身の負担を増大させ、モチベーションの低下を招き、結果として離職率の上昇につながる 31。これがさらなる人手不足を招くという悪循環である。

このスパイラルの最終的な影響を受けるのは、生徒である。講師が疲弊し、十分な準備時間が確保できなくなれば、授業の質は低下する 31。また、一人ひとりの生徒の学習進捗や悩みに丁寧に対応する時間的・精神的余裕も失われ、個別対応が手薄になる 31。これは、教育サービスそのものの価値を根本から損なうリスクをはらんでいる。

4.2 採用方法の多様化と高度化

人手不足の背景には、主要な担い手である大学生の価値観の変化がある。かつては比較的高時給であることから人気のあった塾講師のアルバイトだが、現在では学生の選択肢は多様化しており、単に時給が高いだけでは魅力的な選択肢とはなり得なくなっている 33。

このため、採用戦略の転換が求められている。これからの採用活動では、金銭的な対価に加えて、その仕事を通じて得られる「経験価値」を明確に提示することが不可欠である。具体的には、塾講師の経験を通じて、生徒の成績を向上させるという課題解決のプロセスで培われる「論理的思考力」「課題解決能力」、そして大勢の生徒や保護者の前で話すことで身につく「プレゼンテーション能力」といった、社会で広く通用するポータブルスキルを具体的にアピールする手法が重要となる 34。自社のアルバイト経験が、就職活動やその後のキャリアにどのように活きるのかというストーリーを提示し、学生の成長意欲に訴えかける必要がある。

4.3 待遇改善と働き方改革

優秀な人材を確保し、定着させるためには、働きがいといった非金銭的な魅力だけでなく、根本的な労働条件の改善が不可欠である。時給の引き上げや賞与の支給、安定した雇用に繋がる正社員登用制度の拡充といった直接的な待遇改善は、採用競争力を高める上で避けては通れない 36。

同時に、長時間労働の是正や有給休暇の取得促進といった「働き方改革」の断行が急務となっている 38。公教育の現場では、ICTを活用した事務作業の効率化、会議や行事の見直し、部活動の外部指導員導入など、教員の負担を軽減するための様々な取り組みが実践されている 39。これらの事例は、民間事業者にとっても大いに参考となる。

特に、デジタル変革（DX）は労働環境改善の鍵を握る。例えば、これまで手書きやExcelで行っていた指導報告書を専用アプリでデジタル化したり、保護者への連絡をコミュニケーションツールで一元化したりするだけでも、講師の事務負担は大幅に軽減される 38。このような環境整備は、講師が本来の業務である「教えること」に集中できる環境を作り出し、いわゆる「ブラックバイト」化を防ぐ上で極めて有効である。

今後の教育事業者の競争力は、提供する教育コンテンツの質だけでなく、「人材を引きつけ、育て、定着させる組織能力」に大きく左右される。人事部門は単なるコストセンターではなく、企業の持続的成長を支える戦略的パートナーとしての役割を担う必要があるだろう。

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第5章 デジタル変革（DX）とIT投資：人手不足解消と付加価値創出の切り札

これまでの章で浮き彫りになった市場構造の変化、収益性の圧迫、そして深刻な人手不足といった複合的な課題に対する最も強力な解決策、それがデジタル変革（DX）とそれに関連するIT投資である。本章では、DXが単なる業務効率化（守りのDX）に留まらず、教育サービスのあり方を根本から変え、新たな競争優位性を築く（攻めのDX）ための戦略的手段であることを、具体的な事例と共に明らかにする。

5.1 EdTech市場の急成長と最新技術動向

日本のEdTech（Education × Technology）市場は、急速な成長期にある。文部科学省主導の「GIGAスクール構想」による教育現場のデジタルインフラ整備や、コロナ禍におけるオンライン学習の急速な普及を背景に、市場規模は拡大を続けている 13。ある調査では、日本のEdTech市場は2030年には8,000億円を超える規模に達するとの予測も出されている 46。

EdTechが提供するサービスは多様化・複雑化しており、その全体像は「EdTechカオスマップ」として整理されている 13。主要なカテゴリーには、生徒の学習進捗や成績を管理する「学習管理システム（LMS）」、動画授業やデジタル教材を提供する「オンライン学習コンテンツ」、VR/AR技術などを活用する「スマートクラスルーム技術」、そしてオンラインでテストや評価を行う「評価・テストツール」などが含まれる 13。近年では、特に生成AIの教育分野への活用が注目を集めている 3。

5.2 業務効率化（校舎運営DX）：守りのDX

DXがもたらす第一の便益は、人手不足を補い、生産性を向上させる業務効率化である。これは「守りのDX」と位置づけることができる。

多くの学習塾やスクールでは、講師が授業以外の事務作業に多くの時間を費やしている。保護者への連絡、生徒の出欠管理、月謝の請求・決済といった定型的な管理業務をデジタル化する「塾管理システム」の導入は、この課題を解決する上で極めて有効である 49。これらのシステムを導入することで、講師や事務スタッフの業務負担が大幅に削減され、人手不足を補いながら、本来注力すべき生徒指導や教材研究に時間を再配分することが可能になる 38。

さらに、生成AIの活用は、講師の負担軽減を新たなレベルへと引き上げる可能性を秘めている。例えば、保護者へのお知らせ文書の作成、授業で用いる小テストの草案生成、生徒一人ひとりの成績所見の下書き作成といった業務は、生成AIが得意とするところである 54。また、ナガセが導入した英語の記述問題の自動採点・添削システムのように、これまで専門的なスキルと多くの時間を要した業務をAIが代替する事例も登場している 54。

5.3 教育サービスの高度化：攻めのDX

DXの真価は、業務効率化に留まらない。それは、教育サービスそのものの質を向上させ、新たな付加価値を創出し、企業の競争力を高める「攻めのDX」において発揮される。

その中核をなすのが、AIを活用した「個別最適化学習（アダプティブラーニング）」である。atama+ 50 や Qubena 56 に代表されるAI教材は、生徒一人ひとりの解答データや学習履歴をリアルタイムで分析し、それぞれの理解度やつまずきの原因を特定。その生徒にとって最適な学習カリキュラムや問題を自動で生成・提供する 56。これは、講師個人の経験や勘に頼っていた従来の指導では実現が難しかった、科学的根拠に基づく完全な「個別最適化」であり、学習効率を飛躍的に向上させる。この高付加価値なサービスは、一人当たり教育費の上昇トレンドを的確に捉えるための、極めて重要な戦略的手段である。

DXはまた、新たな学習モデルの創出も促している。

• ハイブリッド指導: 伝統的な対面授業の利点（双方向性やモチベーション維持）と、オンライン授業の利点（時間や場所の柔軟性）を組み合わせたハイブリッド型の指導モデルが主流になりつつある 11。これにより、地方在住の生徒が都市部の有名講師の授業を受けられるなど、教育格差の是正にも貢献している。
• オンライン完結型サービス: オンライン予備校やオンライン家庭教師は、コロナ禍を経て一つの学習形態として完全に定着した 16。
• オンライン自習室: 近年では、授業そのものではなく、「学習する環境」や「仲間との繋がり」をオンライン上で提供する「オンライン自習室」という新しいサービスが人気を集めている 63。これは、教育サービスの価値が、単なる「コンテンツ（知識の伝達）」の提供から、「学習環境やコミュニティ」の提供へと広がりつつあることを示唆している。

このように、DXは単なるツール導入ではなく、人手不足という制約を乗り越え、教育サービスの提供価値を「知識の伝達」から「学習体験全体のデザイン」へと昇華させるための、最も重要な経営戦略となっている。この「守り」と「攻め」の両輪を効果的に回せるかどうかが、企業の将来を大きく左右するだろう。

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結論と戦略的提言

構造的課題の再確認

日本の教育学習支援業界は、デフレ脱却に伴うコスト増、深刻化する人手不足、そして少子高齢化という構造的な逆風に同時に晒され、本格的な淘汰と再編の時代に突入した。この厳しい環境下で、デジタル投資の余力がない中小事業者が市場からの退出を余儀なくされる一方、資本力のある大手はM&AとDXを駆使して事業領域を拡大しており、業界の二極化が加速している。

持続的成長に向けた提言

この構造変革期を乗り越え、持続的な成長を実現するためには、以下の戦略的転換が不可欠である。

1. 事業ポートフォリオの再構築:
   従来のK-12（子供向け）市場への依存モデルから脱却し、成長領域である社会人リスキリングやシニア向け生涯学習へと事業の軸足を戦略的に移すことが急務である。M&Aは、この事業ポートフォリオの転換を加速させるための有効な手段となる。同業買収による規模の追求だけでなく、異業種との連携・統合によって新たな価値創造を目指すべきである。
2. DX投資の戦略的加速:
   DXを単なるコスト削減や業務効率化のためのツールと捉えるのではなく、新たな顧客価値を創造し、競争優位性を確立するための最重要戦略と位置づけるべきである。特に、AIを活用した個別最適化学習（アダプティブラーニング）は、サービスの質を飛躍的に高め、顧客単価を向上させる源泉となるため、重点的な投資が求められる。
3. 人材戦略の抜本的見直し:
   サービスの質は、それを支える人材の質に直結する。優秀な人材の確保・定着なくして企業の成長はあり得ない。時給や賞与といった直接的な待遇改善はもちろんのこと、DXを活用した働きやすい環境の整備、そして体系的な研修や明確なキャリアパスの提示を通じて、従業員エンゲージメントを高め、「選ばれる職場」となるための投資を惜しんではならない。
4. 新たな顧客価値の創造:
   市場が「量」から「質」へと転換する中、事業者が提供すべき価値も変化している。単に知識を教えるだけでなく、学習者のモチベーション管理、学習習慣の形成支援、さらには共に学ぶ仲間とのコミュニティの提供といった、学習体験全体の価値を高める視点が不可欠となる。「何を教えるか」から「いかに学び続けられる環境をデザインするか」へと、発想を転換する必要がある。

日本の教育学習支援業界は、疑いなく困難な課題に直面している。しかし、社会の変容に伴う新たな学習ニーズを的確に捉え、テクノロジーを活用して自らを変革することで、より大きな成長を遂げるポテンシャルを秘めている。その鍵を握るのは、変化を恐れず、未来への戦略的投資を断行する経営の意思決定である。

引用文献

1. 教育・学習支援業の市場規模（Deep research） | AITSolutionsNet, 11月 2, 2025にアクセス、 https://ai.netoco.jp/%E6%95%99%E8%82%B2%E3%83%BB%E5%AD%A6%E7%BF%92%E6%94%AF%E6%8F%B4%E6%A5%AD%E3%81%AE%E5%B8%82%E5%A0%B4%E8%A6%8F%E6%A8%A1%EF%BC%88deep-research%EF%BC%89/
2. 教育産業界で存在感を発揮する中小企業の事例研究*, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/ronbun2311_03.pdf
3. 教育産業市場に関する調査を実施（2025年） | ニュース …, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.yano.co.jp/press/press.php/003935
4. 教育産業で活躍する 中小企業の経営戦略 – 日本政策金融公庫, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/soukenrepo_23_06_20.pdf
5. 矢野経済研究所、2022年度の教育産業市場に関する調査結果を発表 – こどもとIT, 11月 2, 2025にアクセス、 https://edu.watch.impress.co.jp/docs/news/1537570.html
6. 教育産業市場、前年度比0.7％減の2兆8,331億円 – リセマム, 11月 2, 2025にアクセス、 https://resemom.jp/article/2024/10/03/79059.html
7. it-trend.jp, 11月 2, 2025にアクセス、 https://it-trend.jp/e_learning/article/market#:~:text=2021%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E3%81%AE%E5%9B%BD%E5%86%85e,%E3%81%AE2%2C338%E5%84%84%E5%86%86%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
8. eラーニング市場に関する調査を実施（2025年） | ニュース …, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3795
9. 学習塾の倒産動向（2025年1-9月）｜株式会社 帝国データバンク$TDB$, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.tdb.co.jp/report/industry/20251008-juku/
10. 教育業界の現状・今後の動向について – キャリアチケット, 11月 2, 2025にアクセス、 https://careerticket.jp/media/article/1696/
11. 【2025年版】教育業界の特徴と動向|業界研究の完全ガイド – note, 11月 2, 2025にアクセス、 https://note.com/taka605754/n/n5b76c0473c23
12. 止まらない少子化、学習塾への影響は？｜その他の研究・分析レポート – 経済産業省, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/hitokoto_kako/20240321hitokoto.html
13. 2025年版「EdTechカオスマップ」をムビサクが公開 ｜ 動画制作 …, 11月 2, 2025にアクセス、 https://mvsk.jp/press-release-202501
14. Edtechとは？定義と期待できる効果、導入ステップまとめ – LISKUL, 11月 2, 2025にアクセス、 https://liskul.com/edtech-166106
15. 【利益率の高い業界10選】ランキングで高利益率の業界を紹介！ – ホワイト企業ナビ, 11月 2, 2025にアクセス、 https://white-company-navi.jp/contents/high-profit-margin-industries/
16. AIが予測するオンライン教育業界 業界｜2030年市場規模推移と主要企業ランキング – xenoBrain, 11月 2, 2025にアクセス、 https://service.xenobrain.jp/forecastresults/market-size/online-education
17. 「学習塾」の倒産動向（2024 年1-10 月） – 帝国データバンク, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.tdb.co.jp/report/industry/20241110-gakushuujuku/
18. 2024年の「学習塾」倒産 件数、負債が過去最多 少子化と競争が激化、淘汰の時代に | TSRデータインサイト | 東京商工リサーチ, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1200823_1527.html
19. 株式会社ベネッセホールディングス – ログミーファイナンス, 11月 2, 2025にアクセス、 https://finance.logmi.jp/companies/185
20. 教育業界のM＆A｜M＆Aは株式会社ロシェル – 売却｜株式会社ロシェル, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.rochelle.co.jp/education.html
21. 教育・学習支援業界のM&Aと事業承継の動向･2025年最新, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.nihon-ma.co.jp/sector/education.php
22. 教育業界M&A総合センターについて, 11月 2, 2025にアクセス、 https://edu-ma-center.jp/%E6%95%99%E8%82%B2%E6%A5%AD%E7%95%8Cma%E7%B7%8F%E5%90%88%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
23. 学習塾業界のM&A・売却・買収の動向は？事例や費用も解説！, 11月 2, 2025にアクセス、 https://mastory.jp/%E5%AD%A6%E7%BF%92%E5%A1%BE%E6%A5%AD%E7%95%8C%E3%81%AEM&A
24. 【2025年最新】学習塾のM&Aを徹底解説！動向・事例から成功の …, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.ma-force.co.jp/columns/industries-ma/2444/
25. 【2025年最新版】学校法人のM&Aの市場動向、成功事例や売買戦略を徹底解説, 11月 2, 2025にアクセス、 https://ma-navigator.com/columns/incorporated-educational-institution-ma
26. 学校法人のM&A動向(2025年)メリット・デメリット/事例/成功のポイントを解説 – CINC Capital, 11月 2, 2025にアクセス、 https://cinc-capital.co.jp/column/industry/educational-corporation-ma
27. 教員不足の現状と課題 – 原因・影響・取り組みを解説, 11月 2, 2025にアクセス、 https://education-career.jp/magazine/data-report/2025/teacher-shortage/
28. 教員不足の現状は？その原因と解決策を元教諭が解説 – ベネッセ教育情報サイト, 11月 2, 2025にアクセス、 https://benesse.jp/educational_terms/27.html
29. 【塾講師採用】 大学受験環境と塾講師の採用の関係を読み、採用につなげよう！, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.juku.st/info/entry/889
30. 【例文13選】ガクチカで塾講師アルバイト経験をありきたりにならずに高評価を狙う書き方を徹底解説 – Digmedia, 11月 2, 2025にアクセス、 https://digmee.jp/article/310023
31. 【例文付き】塾講師のガクチカはありきたり？差別化のポイントと高評価の書き方を徹底解説, 11月 2, 2025にアクセス、 https://rookie.levtech.jp/guide/detail/398/
32. 塾講師の年収はどれくらい？仕事内容から年収アップの方法まで徹底解説 – マンパワーグループ, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.manpowergroup.jp/staff/column/career/juku-salary.html
33. 【2025年最新】塾講師の平均年収は？収入アップの方法も解説, 11月 2, 2025にアクセス、 https://nyutai.bpsinc.jp/column/2240/
34. 塾講師不足を解説～市況や原因、求人・育成の観点で改善策も提示～ – バイトル, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.baitoru.com/solution/column/cram-school-teacher-shortage/
35. 教職員の働き方改革を支援、部活動アウトソーシング市場が急成長, 11月 2, 2025にアクセス、 https://reseed.resemom.jp/article/2025/06/24/11158.html
36. 令和３年度 学校の働き方改革に関する良好事例集 （学校・教育委員会） 茨城県県南教育事務, 11月 2, 2025にアクセス、 https://kyoiku.pref.ibaraki.jp/wp-content/uploads/2023/03/jireisyu.pdf
37. 学校現場の業務改善事例集 – 熊本県, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/216050.pdf
38. 学校における働き方改革の現状と事例 – EDIX, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.edix-expo.jp/hub/ja-jp/blog/blog17.html
39. 【学校教員の働き方改革】成功事例 | 株式会社サクシードのプレスリリース – PR TIMES, 11月 2, 2025にアクセス、 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000021772.html
40. 塾長・教室長の仕事徹底研究！6つの仕事内容と必要なスキル – コミマグ, 11月 2, 2025にアクセス、 https://comimag.jp/article/945
41. 学習塾が抱える課題と解決のカギとなるDX化｜取り組むメリット – pocket, 11月 2, 2025にアクセス、 https://at-pocket.com/media/work/juku-dx/
42. AIが予測するEdTech業界 業界｜2030年市場規模推移と主要企業ランキング, 11月 2, 2025にアクセス、 https://service.xenobrain.jp/forecastresults/market-size/edtech
43. 2025年版「EdTechカオスマップ」公開のお知らせ, 11月 2, 2025にアクセス、 https://mvsk.jp/news/20250127-1
44. AOSデータ社、EdTechカオスマップ2024版公開 ChatGPTで32業界クラスターに – PR TIMES, 11月 2, 2025にアクセス、 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000345.000040956.html
45. 【導入事例】株式会社智翔館 – LINE WORKS, 11月 2, 2025にアクセス、 https://line-works.com/cases/chishokan/
46. 【教育業界】独自システムでDXを成功させた事例と塾・予備校向け2ツール – DXportal, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.dx-portal.biz/dx-cramming-school/
47. 業務効率化に成功した塾の事例記事5選 – コミマグ, 11月 2, 2025にアクセス、 https://comimag.jp/article/413
48. EdTech（エドテック）とは？ 注目される理由や導入による変化を解説 – SKYMENU Cloud, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.skymenu.net/media/article/2365/
49. エドテック（EdTech）とは？注目されている背景・メリット・具体例を解説 | Think with Magazine, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.kddimatomete.com/magazine/211004144501/
50. 教育業界の生成AI活用事例5選を紹介！生成AI活用のメリットや注意点も解説 – BUSINESS AI, 11月 2, 2025にアクセス、 https://business-ai.jp/education/education-ai/
51. スクール規模問わず！塾や教室などスクール運営における「生成AI …, 11月 2, 2025にアクセス、 https://schoolmanager.jp/blog/?p=761
52. 【教育業界のAI活用事例10選】アダプティブラーニング、ChatGPT …, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www.bit2byte.co.jp/blog/1426
53. 【2025年最新】塾DX成功事例から学ぶ変革の秘訣 – note, 11月 2, 2025にアクセス、 https://note.com/juku_online/n/n62dd88acb552
54. ハイブリッド型学習で成功している小学校の活用事例を紹介 GIGAスクール構想 オンラインセミナー開催 – PR TIMES, 11月 2, 2025にアクセス、 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000030999.html
55. 集団×個別のハイブリッド型指導で生徒一人ひとりの未来を切り拓く「進学塾エコース」, 11月 2, 2025にアクセス、 https://studychain.jp/interview/interview-ecows/
56. 【希望者が急増】今推進されているハイブリッド授業の流行に乗り遅れない個人塾運営法, 11月 2, 2025にアクセス、 https://for-teachers.manalink.jp/useful/uvdopzp61x
57. 受験勉強におけるオンライン授業のメリット・デメリット | 駿台コラム, 11月 2, 2025にアクセス、 https://www2.sundai.ac.jp/column/howto/online-merit/
58. 【2025年最新版】オンライン塾おすすめ徹底ガイド, 11月 2, 2025にアクセス、 https://axis.onl/reports/online-coaching-school/
59. 【学生向け】オンライン自習室とは｜おすすめサービスや料金も紹介 – スタスタ, 11月 2, 2025にアクセス、 https://studystudio.jp/contents/archives/50859
60. 「完全無料」で使えるおすすめのオンライン自習室５選とサイト活用術！ – ウィズスタディ, 11月 2, 2025にアクセス、 https://jisyusidou.com/post-online-study-room/
61. オンライン自習室G-room, 11月 2, 2025にアクセス、 https://gips-online.com/
62. やる気を使わないオンライン自習室 – Herazika(ヘラズィカ), 11月 2, 2025にアクセス、 https://herazika.com/herazika
63. 【2024年最新】おすすめオンライン自習室4選＋仕組みを解説, 11月 2, 2025にアクセス、 https://gips-kateikyosi.com/20200217-2/