MicrosoftとGoogleのAIエージェント製品(Geminiの解説)

生成AIに質問する

Microsoft には Copilot Studio というエンドユーザー向けAIエージェント製品がありますが、Google製品にも同様の製品はありますか。

はい、GoogleにもMicrosoft Copilot Studioに相当する製品(エンドユーザーや開発者がAIエージェントを作成できるツール)が存在します。

主に以下の2つの製品が、目的や対象ユーザーに応じて競合製品となります。

1. Google Workspace Studio(最も近いエンドユーザー向け製品)

2025年12月(つい最近)に一般提供が開始されたばかりの、最も直接的な競合製品です。Microsoft Copilot Studioが「Microsoft 365 Copilot」を拡張するのと同様に、これは「Gemini for Google Workspace」を拡張する位置づけです。

  • 対象: 一般ビジネスユーザー(非エンジニア)、業務部門

  • 特徴:

    • 完全ノーコード: 自然言語で「こういうことをするエージェントを作って」と指示するだけで作成可能です。
    • Workspace連携: Gmail、Googleドライブ、チャット、カレンダーなどのデータや操作と直接連携するエージェントを作成できます。
    • 例: 「特定の件名のメールが来たら要約してチャットに通知し、カレンダーに予定を入れるエージェント」などを数分で作成できます。

2. Vertex AI Agent Builder(より高度な開発向け)

こちらはGoogle Cloud(GCP)の一部として提供されている、より本格的なエンタープライズ向けの構築ツールです。

  • 対象: 開発者、データサイエンティスト、IT部門

  • 特徴:

    • 高度なカスタマイズ: 外部のデータベースやAPI、社内独自のシステムと深く連携する複雑なエージェントを構築できます。
    • RAG(検索拡張生成)の構築: 大量の社内ドキュメントを検索して回答する「検索アプリ」や「チャットボット」を構築するのに向いています。
    • ハイブリッド: ノーコードでの設定も可能ですが、コードを書くことでより詳細な制御が可能です。

Microsoft Copilot Studio との比較まとめ

Microsoft Copilot Studioは「M365の拡張(手軽)」と「Azure上のボット開発(高度)」の両方の側面を1つの製品名でカバーしていますが、Googleはこれを明確に2つのレイヤーに分けています。

特徴Microsoft Copilot StudioGoogle製品での相当機能
主な役割AIエージェント(ボット)の作成AIエージェントの作成
Office/Docs連携M365 Copilot の拡張として動作Google Workspace Studio で作成
開発難易度ローコード(GUI操作中心)Workspace Studio: ノーコード
Vertex AI: ローコード〜プロコード
プラットフォームPower Platform / AzureGoogle Workspace / Google Cloud
社内データ検索接続コネクタを使用Vertex AI Agent Builder (得意分野)

結論として: もしあなたが「プログラミングなしで、自分の日々の業務(メールやドキュメント処理)を自動化するAIを作りたい」のであれば、Google Workspace Studio が探している製品になります。

一方で、「社内の顧客対応チャットボットを作りたい」「大規模な社内規定集から回答するAIを作りたい」という場合は、Vertex AI Agent Builder が適しています。

ユーザー様の目的は、ご自身の業務効率化でしょうか、それとも社内システムとしてのチャットボット開発でしょうか?それによってどちらの詳細をご案内すべきかが変わります。

Google Workspace Business Standard を利用しているのですが、Google Workspace Studio は使えるのでしょうか。

結論から申し上げますと、はい、Google Workspace Business Standard プランで「Google Workspace Studio」は利用可能です(利用可能になります)。

以前は有料アドオン(Gemini for Google Workspace)が必要な機能でしたが、最新のアップデートにより、Business Standard 以上のプランに標準機能として順次組み込まれることが発表されています。

ただし、利用開始には「時期」と「管理者設定」の2点について注意が必要です。

1. 利用開始のタイミング(重要)

現在(2025年12月時点)、Googleはまさにこの機能を順次展開している最中です。

  • 管理者向け設定: 2025年12月3日から順次展開中(管理コンソールに設定項目が現れます)。
  • 一般ユーザー(あなた)の利用開始: 2026年1月5日以降、順次利用可能になる予定です。

もし現在まだメニューに見当たらない場合は、数週間待つ必要があります。

2. 料金とアドオンについて

非常に重要な変更点として、これまで月額およそ3,000円〜/ユーザーかかっていた「Gemini アドオン」を追加購入しなくても、Business Standard の基本料金内で利用できるようになります。

以前の体系新しい体系 (2025年末以降〜)
Workspace Studio (エージェント作成)標準搭載 (Business Starter/Standard/Plus 全て対象)
Gemini (チャットなど)標準搭載 (回数制限などの詳細は今後発表予定)

※ただし、作成したエージェントの利用回数などに上限が設けられる可能性があり、その詳細は2026年1月に改めて発表される予定です。

3. あなたがすべき次のステップ

ご自身が組織の管理者(Admin)でない場合、機能がリリースされても管理者が「OFF」にしていると使えません。

[管理者の場合] Google管理コンソールの アプリ > Google Workspace > Gemini の設定を確認し、「Workspace Studio」の項目が有効になっているか(または展開されたら有効にするよう)確認してください。

[一般ユーザーの場合] 2026年の年明け早々に機能が開放される予定ですので、社内のIT担当者の方に「来年リリースされるWorkspace Studio(AIエージェント作成機能)を使いたいので、許可設定をお願いします」と今のうちに伝えておくとスムーズかもしれません。

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