Windows Server の購入方法 – まずライセンスの種類を把握しましょう

ライセンスとコスト

 

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  1. Microsoftライセンスの種類
    1. リテールライセンス
    2. OEMライセンス
    3. DSPライセンス
    4. それぞれの長所と短所
    5. ボリュームライセンス
    6. Microsoftの契約形態
      1. ライセンス買い切り
      2. ソフトウェア・アシュアランス
      3. サブスクリプション
      4. ボリュームライセンス
  2. Windows Server 購入方法
    1. リテールライセンス
    2. OEMライセンス
    3. DSPライセンス
    4. ボリュームライセンス
  3. Windows Server 2022 製品のご紹介
    1. 富士通 PRIMERGY シリーズ
      1. FUJITSU TX1310 M5 WinServer 2022 Standard
        1. CPU:Xeon E-2324G/メモリ:8GB/HDD:1TB×2
        2. CPU:Xeon E-2324/メモリ:8GB/HDD:2TB×2
    2. Lenovo ThinkSystem シリーズ
      1. Lenovo ThinkSystem ST50 V2
      2. Lenovo ThinkSystem ST250 V2
    3. Windows Server 2022 Standard リテールライセンス製品
    4. Windows Server 2022 CAL 5ユーザー リテールライセンス製品
  4. 無停電電源装置
    1. オムロン 無停電電源装置(常時商用給電/正弦波出力) 1000VA/610W BW100T
    2. オムロン BY50S 無停電電源装置 500VA/300W (常時商用給電/正弦波出力)
    3. オムロン ソーシアルソリューションズ BW40T 無停電電源装置 常時商用(正弦波)/ 400VA / 250W / 縦型
    4. オムロン 無停電電源装置(常時商用給電/テーブルタップ型) 350VA/210W BZ35LT2
  5. バックアップ装置
    1. Seagate IronWolf 3.5 PC NAS 用 RVセンサーST8000VN004
    2. Western Digital HDD 2TB WD Red NAS RAID 3.5インチ 内蔵HDD WD20EFAX-RT
    3. BUFFALO ミニステーション USB3.1(Gen1)/USB3.0用ポータブルHDD 2TB HD-PCFS2.0U3-BBA
    4. IBM TS2280 LTO8 テープドライブ
    5. IBM LTO8 Ultrium RW データカートリッジ 10巻セット
    6. 富士フイルム LTO8 LTO FB UL-8 12.0T Ultrium データカートリッジ 20巻セット
    7. バックアップについて

Microsoftライセンスの種類

Microsoftのソフトウェア・ライセンスには、以下の4種類があります。

 

OEMライセンス

リテールライセンス

ボリュームライセンス

DSPライセンス

 

また、契約形態が以下の3種類あります。

 

ライセンス買い切り

ソフトウェア アシュアランス

サブスクリプション

 

順に説明します。

(本記事は広告記事なので文章を敬体で記載しています)

 

多くの人がWindows10や11の購入でご存じのように、Microsoftはソフトウェアをパッケージで販売したり、パソコンにインストールした状態で販売したり、SaaSでサブスクリプション契約により月極めで支払う販売方式をとったり様々な販売方式を採用しています。

 

これらの販売方式には、きちんとした名称があります。

 

リテールライセンス

まず、CDやDVDやUSBメモリに格納したソフトウェア・パッケージでの販売方式を「リテールライセンス」と呼びます。

 

OEMライセンス

DELLやHPやLenovoなどのパソコンを購入したときに、予めインストールされているWindowsやOfficeなどの販売方式を「OEMライセンス」と呼びます。

OEMはoriginal equipment manufacturer の略です。

OEMは本来、製造業などが「他社ブランドの製品を製造する事」を意味する用語ですが、派生定義として、「他社製品を自社ブランドで販売する事」という意味もあります。

OEMライセンスの場合は、後者になります。

つまり、DELLやHPやLenovoなどが、自社のパソコンと一緒にMicrosoftの製品を自社の製品として販売しているのが、MicrosoftのOEMライセンスとなります。

 

DSPライセンス

OEMライセンスと似た販売形式として、「DSPライセンス」というのがあります。

これは、パソコンを自作する人向けにPCパーツ単位で販売している事業者向けに、ネットワークカードなど特定パーツに紐付ける形で、OEM販売している販売形式です。

ドスパラなどパーツ系のショップで販売されるBTOパソコンのWindowsはこの「DSPライセンス」になります。

 

それぞれの長所と短所

「リテールライセンス」は、標準価格で販売されますが、「OEMライセンス」や「DSPライセンス」は、パソコンメーカーが販売しますので、販売や営業・広告のコストが掛からない分、少しだけ割安で販売されます。

 

しかし、ハードウェアにライセンスが紐付いているため、例えば新しいパソコンに買い換えたとき、Windows等ソフトウェアも新規に買い換えなければなりません。

古いパソコンのソフトウェアを新しいパソコンにインストールすることはできません。

 

「リテールライセンス」ならば、そのまま同じライセンス品を新しいパソコンにインストールできます。(もちろん古いパソコンのソフトウェアは消去する必要があります)

 

ボリュームライセンス

「ボリュームライセンス」というのはかなり特殊なライセンス形態になります。

これは主に大企業などのように、大量に社員の使用するパソコンを一括購入する組織のために提供されている販売形態です。

「ボリュームライセンス」は複数人分のソフトウェアのライセンスを、一括購入できます。

物理的に購入する場合は、CDやDVDやUSBメモリなどのメデイアに格納されたものや、ネットからダウンロードで提供される場合もあります。

使用できる人数はボリュームライセンスの種類ごとに定められていて、その上限まで多重インストールできます。

使用している人数は、Microsoft側で補足しています。

 

また、ボリュームライセンスは単純にライセンスを複数一括販売しているだけではありません。

バージョンアップなどの場合に、スムーズに一括アップグレードを提供するサービスも付属しています。

 

Microsoftの契約形態

このアップグレード・サービスを理解する為に、Microsoftの契約形態の説明をします。

ライセンス買い切り

ソフトウェア アシュアランス

サブスクリプション

の事です。

 

ライセンス買い切り

これまで説明してきた、リテールライセンス・OEMライセンス・DSPライセンス・ボリュームライセンスは、ライセンスをユーザーが買い切る契約形態です。

一度購入したら、そのソフトウェアはパソコンが故障するかサポート終了まで、使用し続けられます。

何だったらサポート終了後も使用し続けてもMicrosoftやパソコンメーカーに怒られることはありません。御社の社長に怒られるかも知れませんが。

 

ソフトウェア・アシュアランス

しかし、ライセンス買い切りの場合、Microsoftが新バージョンをリリースした場合、アップグレードの為のソフトウェア購入や、多数のライセンスの管理などがかなり面倒な作業になります。

この負担を軽減するため、Microsoftでは「ソフトウェア・アシュアランス」という契約形態を提供しています。

これはソフトウェアのライセンスを購入したユーザーに対して、新バージョンがリリースされた場合に、一定の契約金の支払いをしていれば、追加費用無しで新バージョンのソフトウェアにアップグレードできるサービスです。

職場のMicrosoft製品を常に最新のバージョンにする為のソフトウェア管理を外注するサービスとも言えます。

 

サブスクリプション

最近は、クラウドの発達でMicrosoftもソフトウェアをSaaS形式で提供しています。

代表的なのは、Microsoft365でしょう。旧Office365のことです。

Word,Excel,PowerPointなどをサブスクリプションで契約して利用できるサービスです。

MicrosoftはWindowsなどのソフトウェアもサブスクリプション契約で提供しています。

月定額制で、必要なときだけ契約して利用することもできます。

ITシステム開発などのように、開発中は沢山のソフトウェアライセンスが必要ですが、開発終了したら、ライセンスが必要ないというときに便利な契約形態です。

 

ボリュームライセンス

先に説明したボリュームライセンスの中にも、ソフトウェア・アシュアランスやサブスクリプションなどの契約形態が含まれています。

通常は、ライセンスの買い切りとソフトウェア・アシュアランスを同時に契約します。

 

 

Windows Server 購入方法

 

リテールライセンス

サーバーPCを買い換えても、元のWindows Server のライセンスをそのまま、新しいサーバーPCへ移し替えられるのが、リテールライセンスのメリットです。

少し価格が高くなりますが、大きな差はありません。

リテールライセンスは、普通のパッケージソフトとして店頭販売されています。

購入する数が、一つ二つなど数えるほどなら、Amazonなど小売店で購入した方が手っ取り早いでしょう。

どこの店頭で購入してもサポートはMicrosoftから直接受ける事になります。

 

現在のWindows Server の最新バージョンは2022です。

リリースされたのは2021年9月ですので、既にバグフックスも進みかなり安定しています。

サポート終了期日は、

メインストリームで2026年10月13日まで、

延長サポートで2031年10月14日までです。

 

Amazonで購入できます。

 

OEMライセンス

OEMライセンスで購入するということは、サーバーPCを購入する事を意味します。

サーバーPCの主要メーカーは以前の記事で紹介しました。

 

国内サーバーPC(ハードウェア)の主要メーカー一覧

 

「サーバーPC自体について、よくわからない」という方は、過去に書いた以下の記事を参考にしてください。

 

サーバーPCの基本を解説

 

Windows Server搭載機には、予めWindows Serverがインストールされております。

このライセンスがOEMライセンスになります。

 

DSPライセンス

Windows Server の場合、DSPライセンスで販売されるケースは聞いたことがありません。

Windows 10や11の場合は、BTOパソコンなどにDSPライセンスのWindows10や11が付属していますが、BTOのサーバーPC機というのは、販売されていません。

BTOパソコンには、高性能なゲーミングPCや、安価高性能のビジネス用途のデスクトップパソコンが主流で、サーバー用PCは通常扱っておりません。

 

BTOパソコンをサーバー用途に使用するなら、Windows Server はリテールライセンス品を別途購入すべきでしょう。

 

BTOパソコンはサーバー用途に設計されていませんので、RAID構成などは無く、バックアップ機材は別途購入する必要があります。

サーバー機に詳しい人なら良いですが、初心者にはお勧めできません。

 

ボリュームライセンス

ボリュームライセンスは大企業向けの販売形態ですので、大手の販売代理店で購入すべきです。

一般の小売店では扱っておりません。

大塚商会などが良いと思います。

 

Windows Server 2022 製品のご紹介

 

現在ネット販売されている Windows Server 2022 とサーバー製品を、以下にご紹介します。

リテールライセンスとOEMライセンス製品になります。

サーバー製品は、初心者や中小企業などでの導入に適した「タワー型サーバー」を紹介しています。

 

富士通 PRIMERGY シリーズ

国内サーバー市場では、富士通のサーバー製品が最大のシェアを誇ります。

その中でタワー型のWindows Server 2022製品だけを、以下にご紹介します。

FUJITSU TX1310 M5 WinServer 2022 Standard

HDD容量の異なる2モデルです。どちらもWindows Server 2022 の Standard エディションです。

Standard エディションは、実行環境が最大2つ使用可能で、仮想環境が最大2つ使用できます。デスクトップ(クライアント側)から利用するには、ユーザーごとにCALを購入する必要があります。

国内では標準的製品ですので、価格もそれなりに高価です。

CPU:Xeon E-2324G/メモリ:8GB/HDD:1TB×2

 

 

CPU:Xeon E-2324/メモリ:8GB/HDD:2TB×2

 

 

Lenovo ThinkSystem シリーズ

Lenovoはデスクトップ市場では世界一のPCメーカーです。

NEC-PCも資本の半分はLenovoの出資を受けています。

サーバーPC市場でのシェアは大きくありませんが、価格が安価な代表的製品として2モデルをご紹介しておきます。

どちらもタワー型サーバーです。

Lenovo ThinkSystem ST50 V2

  画像クリックでLenovo販売サイトへ移行します。

 

Lenovo ThinkSystem ST250 V2

  画像クリックでLenovo販売サイトへ移行します。

 

Windows Server 2022 Standard リテールライセンス製品

こちらはソフトウェアのみのパッケージ製品です。

サーバーPCは別途購入する必要があります。

先に紹介したOEMライセンスのサーバー製品を購入する場合は、こちらのソフトウェアは購入しなくて良いです。

 

Windows Server 2022 CAL 5ユーザー リテールライセンス製品

こちらはクライアント側のライセンス製品です。

OEMライセンスでも、リテールライセンスでも、Windows Server のStandardやEnterpriseエディションを購入した場合は、こちらのCAL(クライアント・アクセス・ライセンス)をユーザーの人数分だけ購入する必要があります。

このパッケージは5人分のCALを販売しています。

 

 

無停電電源装置

サーバー運用には停電に備えて、無停電電源装置と呼ばれる専用のバッテリーを設置する必要があります。

短期間の停電ならサーバーを継続稼働できます。

長期間に及ぶ停電なら、運用担当者がサーバー機を安全にシャットダウンしておく必要があります。

いくつかの無停電電源装置を以下にご紹介します。

オムロン 無停電電源装置(常時商用給電/正弦波出力) 1000VA/610W BW100T

オムロン BY50S 無停電電源装置 500VA/300W (常時商用給電/正弦波出力)

 

 

オムロン ソーシアルソリューションズ BW40T 無停電電源装置 常時商用(正弦波)/ 400VA / 250W / 縦型

 

 

オムロン 無停電電源装置(常時商用給電/テーブルタップ型) 350VA/210W BZ35LT2

 

 

バックアップ装置

バックアップは非常に重要で且つ、意外に複雑で奥の深い行為であります。

バックアップは、サーバーをどのように運用するかによって、その構成が大きく変わります。

 

サーバーのバックアップは、以下の過去記事で簡単に解説しています。

 

データのバックアップ

 

主なバックアップ装置は、NASなどのHDD、RDXというカートリッジ式ディスク、LTOというテープデバイスになります。

どのようなバックアップ構成にすべきかは、サーバーの用途によって異なります。

それをこの記事だけで説明することはできません。

今回は、一次バックアップは高速ストレージに、二次バックアップはLTOにバックアップする単純な構成を想定して、関連商品をご紹介します。

 

Seagate IronWolf 3.5 PC NAS 用 RVセンサーST8000VN004

メインストレージの内容をミラーリングバックアップする為に使用する内蔵ストレージです。

 

 

Western Digital HDD 2TB WD Red NAS RAID 3.5インチ 内蔵HDD WD20EFAX-RT

メインストレージの内容をミラーリングバックアップする為に使用する内蔵ストレージです。

 

内蔵ストレージによるバックアップは、メインデータが破損したときに、速やかにデータを復旧して、サーバーを復元するのに向いています。

メインストレージの故障やデータ破損には備えられますが、サーバー本体が破損した場合、本体と一緒使用できなくなってしまいます。

サーバー本体の故障に備えるには、外部にデータをバックアップする必要があります。

 

BUFFALO ミニステーション USB3.1(Gen1)/USB3.0用ポータブルHDD 2TB HD-PCFS2.0U3-BBA

本体外部に高速バックアップするのなら、外付けストレージが良いかも知れません。

データの復旧も高速でできます。

リアルタイムなバックアップに向いています。

 

但し、高速ストレージは単体での長期保存には向いていません。

一時的なデータの保存場所と考えてください。

長期保存するならLTOを導入すべきです。

 

IBM TS2280 LTO8 テープドライブ

サーバー本体の外部にデータをバックアップするデバイスには、外付けストレージ・RDX・LTOの3種類が代表的です。

特に長期間大容量データを保存するデバイスとしてはLTOが一般的です。

テープデバイスは古くさいかも知れませんが、最新のテープデバイスは信頼性も高く高速で、単位容量あたりのコストも低く、他の手段ではこの点で及びません。

  画像クリックでLenovo販売サイトへリンクします。

 

IBM LTO8 Ultrium RW データカートリッジ 10巻セット

テープカートリッジです。

 

富士フイルム LTO8 LTO FB UL-8 12.0T Ultrium データカートリッジ 20巻セット

テープカートリッジです。

 

バックアップについて

長期的に大量のデータを保存する場合は、LTOが必要になります。LTOドライブは意外に高価になります。しかし長期保存に向いており、容量も非常に大きいです。

比較的安価にバックアップする場合はRDXを使用します。高速でデータを復元できます。長期保存には向いていません。

LTOとRDXはどちらもデータをカートリッジに格納して持ち運べるので、災害対策で外部にデータを二重保存する場合などに便利です。

 

NASはミラーリングバックアップを比較的安価に実現できますが、火災などに備えてデータを外部に保存する場合は、NASを移動できないのが欠点です。

外付けハードディスクもバックアップ装置の有力候補です。

 

バックアップは必ず行わなければなりません。

サーバーが故障した時にどうするのか、サーバーを運用する前に考えておく必要があります。特にサーバーのストレージが故障してデータが失われたとき、どうするかは必ず考えておいてください。

 

バックアップが面倒ならば、クラウドやレンタルサーバーを使用する選択肢もあります。

Windows Server 対応のレンタルサーバーは、後日、解説記事を書きたいと思っています。

 

最後に、サーバー運用は、計画的に

 

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